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シンポジウム・『トンボ塾』案内

『倭の国々-弥生時代の日本列島』

資料代:各回 1,500円

 邪馬台国論といえば『魏志倭人伝』という書物を読み解くことが一般的ですが、この連続講座ではそれを主眼とするものではなく、そこに描かれた豊かな列島社会の風景を前提とみなし、各地で精力的に評価されつつある膨大な具体的考古学資料から、その時代とそれぞれの地域社会を俯瞰してみようという講座です。


※第4回の講演タイトル、日時が変更となっております。ご注意下さい。


第1回 「幻の王国・狗奴国を旅する」

日時:2010年4月11日(日) 13:30〜15:30 (開場13:00)
会場:豊島区立生活産業プラザ(東京都豊島区東池袋1−20−15)(豊島区東池袋1-18-1)
交通:JR、東京メトロ(丸の内線、有楽町線、副都心線各線)池袋東口下車徒歩7分
地図:こちらの地図を参照ください
講師:赤塚次郎先生(愛知県立埋蔵文化財センター)
定員:120名

第2回 「女王卑弥呼の王宮を探る―マキムク遺跡の建物をめぐって―」

日時:2010年5月9日(日) 14:00〜16:00 (開場13:30)
会場:江戸東京博物館会議室
講師:石野博信先生(兵庫県立考古博物館館長、香芝市二上山博物館館長)
定員:120名

第3回 「邪馬台国時代の負婦国を探る」

日時:2010年6月19日(土) 13:30〜15:30 (開場13:00)
会場:渋谷区立勤労福祉会館(東京都渋谷区神南1-19-8)
交通:JR線 渋谷駅(中央口)または 東京メトロ 半蔵門線・銀座線・副都心線 渋谷駅(7出口)から徒歩8分パルコ向かい
地図:こちらの地図を参照ください
講師:藤田富士夫先生(前富山市立埋蔵文化財センター長)
定員:120名

第4回 「弥生化へのフロンテイアー信濃」

日時:2010年10月10日(日) 13:00〜14:50 (開場12:30)
会場:江戸東京博物館会議室
講師:町田勝則先生(長野県埋蔵文化財センター)
定員:120名

第5回 「3世紀〜4世紀の”ケノ”−毛野の変容」

日時:2010年10月30日(土) 13:00〜14:50 (開場12:30)
会場:豊島区立生活産業プラザ(豊島区東池袋1-18-1)
交通:JR、東京メトロ(丸の内線、有楽町線、副都心線各線)池袋東口下車徒歩7分
地図:こちらの地図を参照ください
講師:梅澤重昭先生(元群馬大学教授)
定員:90名

 弥生時代後期の3世紀代にあっては、"ケノ"−「毛野」とは、関東平野の西北部、利根川北岸に広がる群馬県南部から栃木県西南部に広がる沖積平野を指していたらしい。その"ケノ"の地名については"ケ"−「毛」で、植物の繁茂する肥沃な未開の平野というのが本義であったとすべきであろう。事実、考古学的な調査が進んでいるにもかかわらず、"ケノ"とされる地域にあっては、その前後の時期の遺跡分布は普遍的に認められ、特に古墳時代前期にあっては東国にあって抽んでた地域形成があったことを窺わせるにもかかわらず、この時期、遺跡の存在はほとんど見つかっていない。無住の曠野だったのである。
 その"ケノ"は音韻が"クナ(ヌ)"に通じることから、「毛野国」の存在を肯定し、「狗奴国」に比定しようという説は、邪馬台国論争の初期の段階から根強く存在したが、現在では「狗奴国」を東海西部域に求めようとする説が浮上するなかで、"ケノ"の存在は魅了してやまないものがあるらしい。
 きわめて素朴な疑問であるが、この無住の曠野を"ケノ"と呼んでいたのは、いったいどこの誰だったのであろうか。私は"ケノ"の周辺地域に住み、地域圏を形成していた弥生村落社会の人々であったと考える。とすれば、彼ら自身の住む地域にたいしても"ケノ"に対応する地名、あるいはクニの名称があったとするのが至極当然である。
 このことを論じるには、弥生時代後期の北関東西北部地域の地域相の分析、検討は欠かせない。それから導き出せる私なりの結論は、現在の高崎市域の榛名山南面地域を中心に村落社会の地域圏が形成されており、そこに住む人々が東方の未開の曠野を"ケノ"と呼んでいたのではないかということである。当然のことながら、彼等が住む自身の地は"イノ"と呼んでいたのではないかと推したい。
 "イノ"地域圏の人々は"ケノ"の地の情報を西日本の地に発信したが、彼等自身はその地へ進出することはほとんどなかった。その情報を得て、"ケノ"の無住の曠野に進出し、地域形成を進めたのは、東海西部地域から移住し、村を拓いていった開拓民を統率し、その地に前方後方墳を造営した首長であった。そうした彼等の"ケノ"への進出事業がヤマト王権の列島進出と深く関わっていたことも確かなところである。(梅澤重昭)


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※無事終了いたしました。多数の方のご参加誠にありがとうございました。