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シンポジウム・『トンボ塾』案内

山口博先生連続5回講座
「神話を西から東へ運んだ民族」

講師:山口博先生(聖徳大学名誉教授・富山大学名誉教授)
資料代:全5回8,500円(事前払)各回1,800円(事前払)2,000円(当日払)

第1回 「スキタイ−黄金をきらめかせ、大麻を愛し、神話をえらんだ−(前7〜前4世紀)」

日時:2014年2月13日(木) 13:15〜15:15 (開場13:00)
会場:豊島区立生活産業プラザ(豊島区東池袋1-18-1)
交通:JR、東京メトロ(丸の内線、有楽町線、副都心線各線)池袋東口下車徒歩7分
地図:こちらの地図を参照ください

 ステップ地帯の騎馬遊牧民スキタイの祖先神話には、天上からの降臨、三種の神器、天上の神の子と地上の川の神の結婚など、高句麗や日本の神話に類似する話が多い。彼らは神話への関心度が高く、ゴリュトス(弓矢入れ)の飾板、盃、印章などに彼らの神話やギリシア神話を画くなど、神話を身近な存在にしていた。彼らの移動は、神話をも運んだと考えられる。アキナケス型銅剣や積石・木槨・刳抜式木棺など、日本列島にもスキタイの文化の伝播を思わせる痕跡が見られる。

第2回 「匈奴−岩絵を描き神話を愛した文化人だった−(前3〜後5世紀)」

日時:2014年3月27日(木) 13:15〜15:15 (開場13:00)
会場:豊島区立生活産業プラザ(豊島区東池袋1-18-1)
交通:JR、東京メトロ(丸の内線、有楽町線、副都心線各線)池袋東口下車徒歩7分
地図:こちらの地図を参照ください

 スキタイに続く騎馬遊牧民匈奴(モンゴル)の始祖神話としては、蒼き狼と生白き牝鹿が伝えられており、ボグド-ウラの山腹「偉大なる天の谷」の岩画はモンゴル人の始祖伝説と関係があるかと言われている。ブリヤート族の人間誕生神話は日本の国生み神話に似通い、彼らの英雄叙事詩はスサノオ神話に流入する。ノヨン・オール古墳からの出土布にはメソポタミア神話が画かれ、銀製円盤飾りにはギリシア神話が彫られている。エジプトの豊穣神ペス像も出土している。神話と不可分の関係にある習俗・信仰には、径路刀などの刀剣信仰、身体毀傷葬送儀礼など、匈奴は西方の神話を運び、スキタイの習俗を継承、東進させた。

第3回 「ツングース系民族シャーマン叙事詩−シャーマン文化は古代日本文化の源泉−」

日時:2014年4月24日(木) 13:15〜15:15 (開場13:00)
会場:豊島区立生活産業プラザ(豊島区東池袋1-18-1)
交通:JR、東京メトロ(丸の内線、有楽町線、副都心線各線)池袋東口下車徒歩7分
地図:こちらの地図を参照ください

 沿いに居住するツングース系民族族のシャーマン叙事詩「」の垂直的宇宙観、樹根外界出入口、冥界訪問、イニシエーション、地下楽園、多妻、女の助力、無能な兄、鳥尽しの天語りなど、出雲神話のオオナムチ神話への影響を思わせる要素がある。ツングース系民族には東胡など日本古代と関わりの考えられる民族がある。隅田八幡神社人物画像鏡銘文に河内直と並んで記載されている今州利は「穢人」とあるから、人であろう。彼等によるシャーマン叙事詩の伝来が考えられる。

第4回 「ソグド人−商売に日本へ来ていた!−(4〜8世紀)」

日時:2014年5月22日(木) 13:15〜15:15 (開場13:00)
会場:豊島区立生活産業プラザ(豊島区東池袋1-18-1)
交通:JR、東京メトロ(丸の内線、有楽町線、副都心線各線)池袋東口下車徒歩7分
地図:こちらの地図を参照ください

 シルクロード青海ルートからは、ギリシア神話の太陽神ヘリオスを織りだしたソグドのサンダナ絹布が出土している。ペンジケント遺跡壁画の「哀悼の図」は、ソグディアナに古くから伝わるシャウーシュ伝承と言われている。ソグディアナを訪問した隋の遣西域使韋節はその伝承を『西蕃記』に書き留めた。オアシスシルクロードの民ソグド人も、これらの伝承を東へ伝えたであろう。ソグド人は隋・唐だけではなく、渤海、新羅、更に渤海来朝使として、日本にも渡来している。アメワカヒコ神話のルーツと思われるシャウーシュ伝承の日本に伝来するルートは幾らでもあった。

第5回 「神話はどのようにして伝えられたのか−狭隘なナショナリズムからは文化は生まれない−」

日時:2014年6月26日(木) 13:15〜15:15 (開場13:00)
会場:豊島区立勤労福祉会館(豊島区西池袋2-37-4)
交通:池袋駅西口より徒歩8分、南口より5分
地図:こちらの地図を参照ください

 前回までの補足を含めてのまとめである。


山口博先生の横顔

 1932年生まれ。東京都立大学大学院博士課程修了。富山大学・新潟大学を経て、現在聖徳大学名誉教授・富山大学名誉教授。1985年から1年間、日本学研究センター(在北京)客員教授。文学博士。専攻は日本古代文学。

主要著書

 『王朝歌壇の研究』(桜楓社)、『古代文化回廊 日本』(おうふう)、『万葉歌のなかの縄文発掘』(小学館)、『万葉集の誕生と大陸文化』(角川選書)、『平安貴族のシルクロード』(角川選書)、『王朝貴族物語』(講談社現代新書) 最近刊 『こんなにも面白い日本の古典』(角川文庫)『創られたスサノオ神話』(中公叢書)など多数。


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