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世界遺産・遺跡案内

2013年目標 富士山・鎌倉 世界遺産正式に推薦へ

 9月22日、政府は世界遺産条約関係省庁連絡会議を開き、ユネスコ・世界遺産の文化遺産への2013年の登録をめざし、文化庁が暫定リスト12件から選んだ「富士山」(静岡、山梨)、「武家の古都・鎌倉」(神奈川)の2件を正式に推薦することを承認した。文化遺産2件の推薦は、世界遺産委員会が、同委への各国からの推薦を14年登録分から2件推薦するときは、1件は自然遺産か文化的景観にする方針を決めたため、候補リスト「暫定一覧表」12件のうちの2件を13年登録に間に合うよう駆け込む形で推薦する形となった。

 「富士山」は登山道や山麓にある神社などを含む「富士山域」、八つの湧水池から成る忍野八海、富士五湖など25の資産で構成。「鎌倉」は鶴岡八幡宮や鎌倉大仏、名越切通など10の資産で構成されている。富士山は、生態系や地形などの「自然遺産」への登録をめざしてきたが、建造物や遺跡などの「文化遺産」への登録に転換したといういきさつがある。山が「信仰の対象」で、美しい景観が浮世絵に描かれるなど「芸術の源泉」になったことを訴える。鎌倉は姫治城や彦根城、「古都京都」、などと並んで1992年にいち早く文化庁の暫定リストに登録されたが、国から正式な推薦を受けられないまま、京都や奈良だけでなく、原爆ドーム(広島)や石見銀山遺跡(島根県)、平泉(岩手県)にも先を越された。「古都鎌倉」を「武家の古都鎌倉」と言い換える戦略にあらため、「サムライ」の街であることを強調。09年からは海外の有識者を招いた国際会議を繰り返し、ユネスコが重視する独自性と「普遍的な価値」をアピールしてようやく国内候補として認められ、ようやくのスタートと言える。

 今後の行方だが、9月30日までに暫定版推薦書を、来年2月1日までに正式版推薦書をユネスコ世界遺産センターに提出、委員会は12年から専門家でつくる評価機関「イコモス」などに諮問。イコモスなどは現地調査などをし、登録すべきかどうかを4段階評価で勧告する。これを踏まえ、委員会が登録の可否を最終判断する。世界遺産は現在936件(うち文化遺産726件)と膨れ上がっており、審査は年々厳格化、今年登録された平泉も一度、落選の憂き目をみており、富士山、鎌倉がすんなり世界遺産にみとめられるかは不透明で、登録が決まるのは早くても13年という。

メディア情報(朝日新聞2011年7月25日、9月1日、9月19日、9月22日)

河口湖からの富士山

河口湖からの富士山
富士五湖(ふじごこ)の一つである河口湖からの富士山、美しい均整のとれたすそ野の広がりを見ることができます。富士五湖の原型は約1万5000年前の古富士山の噴火によってできた火山性陥没地に水が流れ込み形成されました。その後の噴火で湖の数や形が変化し、9世紀には現在の富士五湖の姿になりました。

鎌倉の大仏

鎌倉の大仏
「鎌倉の大仏」と親しまれている大仏、浄土宗大異山高徳院清浄泉寺の本尊(阿弥陀如来坐像)です。1243年(建長4年)、5年の歳月をかけて鎌倉政権と東国住民の守護仏として作られました。当初は木造でしたが台風で倒壊したことから青銅の鋳造で作られました。その後、大仏殿が洪水で流されたため露座のままになっています。

ユネスコ世界遺産 豆知識

■ 国内世界遺産(16)

知床/白神山地/平泉−仏国土を表す建築・庭園・遺跡群/日光の社寺/白川郷・五箇山の合掌造り集落/古都京都の文化財/古都奈良の文化財/法隆寺地域の仏教建造物/紀伊山地の霊場と参詣道/姫路城/石見銀山遺跡とその文化的景観/広島の平和記念碑(原爆ドーム)/厳島神社/屋久島/小笠原諸島/琉球王国のグスク及び関連遺跡群

■ 国内暫定リスト(12)

北海道・北東北の縄文遺跡/佐渡鉱山の遺産群/富岡製糸場と絹産業遺産/国立西洋美術館本館/武家の古都・鎌倉/富士山/彦根城/飛鳥・藤原の宮都と関連資産群/百舌鳥・古市古墳群/宗像・沖ノ島と関連遺産群/長崎の教会群とキリスト教関連遺産/九州・山口の近代化産業遺産

※日本にあるユネスコ世界遺産/国内暫定リスト